理想のお葬式をつくるために
鈴川祐史
私の人生の中で大きな衝撃だった出来事が、高校生のときに仲の良かった人を突然亡くしたことでした。そのときのお葬式は、照明も雰囲気も「とにかく暗かった」という印象が強く残っています。
入社したきっかけ
その後、就職活動の面接が始まった時期とその方の命日が重なって。ふとお葬式の仕事に興味が湧いたんです。 それから調べて偶然見つけたのが、北神社でした。面接官の方がユニークな方ばかりだったことや、式場が今までのイメージとは違い、明るい雰囲気だったのが印象的でしたね。 選考過程を通して、自分が北神社で働くイメージが自然と湧き、最後は直感で入社を決めました。
入社してみて
今でも特に心に残っているのは、私が初めて担当したお客様のことです。そのお客様とは、お葬式が終わった後も続けてやりとりをさせていただいています。 そんなあるとき、お葬式から3ヶ月ほど経った頃でしょうか。商品のご注文を受け、ご自宅にお伺いしたことがありました。 すると、さまざまなお話をしていく中で、お客様から「この3ヶ月の間にすごく立派になられましたね」と言っていただけたんです。お客様にも感じていただけるほど、成長できたのかと思うと嬉しかったですね。 思い返せば、最初は本当に緊張して不安でいっぱいでした。事前にしっかり学んで話そうと思ったことも、お客様の前に立つと全部飛んでしまうんですよね。 先輩がフォローしてくれる安心感はあったのですが、メインの担当は私なので、お客様のことを知り、一番に向き合うのは私の大事な仕事。ですので、事前の練習とは違う責任を感じていました。 今でも課題は多いですが、緊張してお客様とのやりとりに消極的だった自分はもういません。「とにかく話してみて、何か聞けたらいいよね」という気持ちで、お客様とたくさんお話しできるようになりました。 お葬式は、お客様の深いところまで入っていくお仕事。泣いている姿は普段なかなか人に見せる機会はないと思います。ですが、私たちはそういった普段とは違う場面を共に過ごすのです。 あくまでもフォローをさせていただく立場ですが、お客様の人生の中でも大きなイベントの一つに関わらせていただけることは、やりがいに繋がっています。 私が目指しているのは、ご家族様はもちろん、来られた方全員が納得できるお葬式です。「このお別れの仕方で良かったな」「亡くなった方も喜んでくれるだろう」と思ってもらえるようなお葬式ができたら、この仕事を全うできたのかなと思えます。 そのためにも、できる限りたくさんの人に話しかけるようにしています。一言二言話す中でも、まだ知らなかったエピソードに気づけたり、関係のない世間話でもちょっと仲良くなれたりと、嬉しい発見がたくさんありますね。 やるべき仕事はたくさんありますが、私はお客様一人ひとりとお話する時間を大事にしたい。ちょっとしたお声がけで、話に花が咲いたときは楽しいなと感じます。
私の夢
私は「店長などの管理職を任されること」を長期的な目標に掲げています。高い目標を掲げた方が、自分を鼓舞し続けられるんです。負けず嫌いなので、どんな仕事もできるように努力したいと思います。 そして何より、すべての人が納得するお葬式、「理想の最期」をつくりたい。そんなデザインができるプランナーかつディレクターになっていきたいです